De Correspondentはプラティッシャーへ――読者がつくる”コレクション”をスタート

De Correspondent collection

2013年春に開始したクラウドファンディングで約1億7千万円を集め、同9月にローンチしたオランダのジャーナリズム・スタートアップ「De Correspondent」。広告に頼らない有料購読制(約8000円/月)で独自の調査報道や分析を行うこのオンラインメディアは、プラットフォームとしての機能を導入するそうです。共同創設者Ernst-Jan Pfauth(エルンストヤン・ファウス)さんが、Mediumで書いています。

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読者がつくる「collection」

コレスポンデントは「collection」と呼ばれる機能を新たに導入します。これはライターと読者の双方が持つことができる個人ページで、ライターのページには執筆した記事がまとめられ、読者は自らのページでコレスポンデントの記事+他サイトの情報をキュレーションし、コメントを加えることができます。

このねらいは、「読者の知識を引き出すこと」。コレスポンデントは当初から読者とともにつくるジャーナリズムをかかげ、読者の記事へのコメントを「contribution」(貢献)と呼んでいますが、コメントだけでは読者に主導権はなく、その影響力も十分ではありません。そこで読者が自らのコレクションをつくれるようにすることで、彼らの声をコレスポンデント側に届けることができるといいます。

現在約30,000人いる読者がそれぞれのコレクションを持ったらサイトが乱雑しそうですが、そうならないために、コレスポンデントは読者のコレクションをすべて集めて見ることができるようなページはつくりません。その代わりに、メンバーは他の読者をフォローすることができ、ソーシャルメディアで自身のコレクションをシェアすることができます。また各ライターは良いと思った読者のコレクションを紹介していくそうです。

これは私たちにとって大きなステップとなるでしょう。2015年、コレスポンデントは単にジャーナリズムを行うメディアであるのに留まらず、知識を共有するソーシャルネットワークになるのです。

コレスポンデントは2015年の夏までにまずライターのコレクションをつくり、年内に少人数のグループで読者のコレクションをテスト、2016年にはすべての読者が使えるようにする予定です。

 

コミュニティ型のプラティッシャー

コレスポンデントが目指すのは、コミュニティ型のプラティッシャー(プラットフォーム+パブリッシャー)と言えそうです。

コミュニティをつくり、読者に支えられて成り立つメディアのことを”コミュニティ型のメディア”と僕は呼んでいますが、コレスポンデントはプラットフォーム機能を付けることで読者とライターの、また読者同士のつながりをより強めようとしているのでしょう。

けんすうさんが「お金の流れを逆にしたネットメディアが増えそうな予感」で書いていたことはまったくその通りだと個人的に思っているのですが、課金型オンラインメディアをつくるためには、コレスポンデントのようにコミュニティをつくることがポイントになると思っています。

ひとつはインターネット上の情報にお金を払ってもらうのが難しいなか、それを”コミュニティのメンバーになるため”の参加費にすることでハードルを下げられると思うから。もうひとつは、コミュニティをつくることでそこから離れる人を減らせると思うからです。

PV至上主義に陥らず、コミュニティに支えられながら質の高い、価値ある情報を発信する。そんなコミュニティ型のメディアの可能性はこれからも考えていきたいです。

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(via Medium

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